気の作用

推動作用

人体の成長・発育および臓腑などの生理活動を促進する作用のこと。
気は活動性の高い物質で人体内を絶えず休むことなく運動しており、人体に活力を与え、成長・発育を促す。

気は血・津液・精などを押し動かす動きがある
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組織・器官の働きを促進、正常な生理機能を発揮させる

温煦作用

人体の組織・器官を温める作用のこと。
気によって産生された熱により組織・器官を温め、すべての生理機能がスムーズに行われるようにする。

気は熱源として働く
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体温を一定に保ち、正常な生理機能を発揮する

固摂作用

生理物質を正常な場所にとどめ、やたらに流失するのを防ぐ作用のこと。

血の脈外への流出・津液の過度な排泄・精の不要な流出 を防ぐよう働く
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正常な分泌や排泄などが維持される

防御作用

外邪が人体に侵襲するのを防ぐ作用のこと。

気は体表を覆い、外邪の侵襲を防いでいる
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外邪が体内に侵襲した場合、対抗する役割を担う

気化作用

各種の変化を引き起こす作用のこと。
生理物質の相互転化を指す。

気の運動により生じる体内の新陳代謝の過程
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飲食物から気の化生
気から血・津液・精などへの転化
汗や尿など排泄物の生成 など