手の指が曲がらないことによる影響

私の指は、第二関節が曲がらない(生まれつき)。手も足も、第一関節から第3関節にかけて、きれいに真っ直ぐである。日常生活に支障はないが、皆に出来て自分には出来ないことが、意外とある。

雲梯(うんてい) = 落ちる。
鉄棒 = 逆上がりが出来ない。

自動販売機のつり銭 = つかめないので、一度で取りきれない。
洋服や風呂敷などを畳む = 手がうまく動かないので手早く出来ない。

管楽器 = トロンボーンしか吹けない(ピストンが押せない)
その他、数え上げたらキリがない。

40歳を過ぎてロルフィングを知ってから、「実際に曲がらなくても、イメージで曲げたらどうなるのか」と考えるようになった。曲げたときの感覚だけを、イメージで実現させる。BODYは動かずとも、感覚だけなら理論上は可能である。

やってみると、肩と背骨が反応した。
曲げられる人たちが使っているであろう神経やら筋肉やらを、自分が使っていないことを自覚する。

「指が曲がらない」という事実とともに生きてきたが、問題はそれだけではないのかもしれない。この指が曲がらないことによって、連動して動くはずの組織も、動かせていない、ということなのだ。

指のように細かい動きをする部分は、脳と関係が深いはず。視力障害や発達障害も、指を使えているか否かで事情が変わるのではないだろうか。

以来、できるだけ「健常者の指の動き」をイメージで自分の指にやらせてみている。体の奥の、今まで動かなかったところが動いたりする。

いつの日か、実の指も動くことを夢見て。